◎ 東京都水道局村山・山口ダム管理規程

昭和四六年一二月一四日
水道局管理規程第三八号

東京都水道局村山・山口ダム管理規程を次のように制定する。


東京都水道局村山・山口ダム管理規程

第一章 総則

(目的)
第一条 この規程は、村山・山口ダムの管理に関し、必要な事項を定めることを目的とする。

(ダム管理主任)
第二条 東京都水道局村山山口貯水池管理事務所にダム管理主任(以下「主任」という。)をおき、村山山口貯水池管理事務所長を命ぜられている者をもつてあてる。

(主任の任務)
第三条 主任は、水源管理事務所長(以下「所長」という。)の命を受け、ダム及び附属工作物を、ダムによる貯水が最も効果的になるよう維持管理しなければならない。
(平二水管規程三七・一部改正)

(貯水の基準となる水位・水量等)
第四条 ダムを管理するための基準となる水位・水量その他の事項は、次のとおりとする。

一 村山上貯水池
(一) ダム頂標高 A.P一一九・六九七メートル
(二) ダムの頂幅 六・七八メートル
(三) ダムの敷幅 一六三・六四メートル
(四) ダムの高さ 二四・二四メートル
(五) ダム頂長さ 三一八・一八メートル
(六) 満水位 一一・四〇メートル
(七) 有効貯水量 二、九八三、〇〇〇立方メートル
(八) 最大取水量 毎秒一二・五立方メートル
(九) 流域面積 一・三四〇平方キロメートル

二 村山下貯水池
(一) ダム頂標高 A.P一〇九・〇六八メートル
(二) ダムの頂幅 七・九〇メートル
(三) ダムの敷幅 一八一・八二メートル
(四) ダムの高さ 三二・五五メートル
(五) ダム頂長さ 五八七・二七メートル
(六) 満水位 一八・〇〇メートル
(七) 有効貯水量 一一、八四三、〇〇〇立方メートル
(八) 出水期制限水位 一七・五〇メートル
(九) 出水期制限貯水量 一一、二九五、〇〇〇立方メートル
(十) 最大取水量 毎秒四〇・〇立方メートル
(十一) 流域面積 二・〇〇五平方キロメートル

三 山口貯水池
(一) ダム頂標高 A.P一二二・八二〇メートル
(二) ダムの頂幅 七・九〇メートル
(三) ダムの敷幅 一八四・五五メートル
(四) ダムの高さ 三四・九八メートル
(五) ダム頂長さ 六九〇・九一メートル
(六) 満水位 二〇・〇〇メートル
(七) 有効貯水量 一九、五二八、〇〇〇立方メートル
(八) 出水期制限水位 一九・三五メートル
(九) 出水期制限貯水量 一八、三〇九、〇〇〇立方メートル
(十) 最大取水量 毎秒三一・八立方メートル
(十一) 流域面積 七・一八〇平方キロメートル
(昭四八水管規程三三・平七水管規程一八・一部改正)

(管理すべき施設)
第五条 この規程により管理すべき施設の範囲は、次のとおりとする。

一 ダム

二 貯水池

三 村山上引入れ水門
羽村線出口に設置された幅四・〇〇〇メートル、開度三・九〇〇メートルの水門

四 村山上取水塔
ダム南岸に設置された、内径七・八七九メートル高さ二七・五一一メートルの取水塔で、取水口四個を有し、それぞれの取水口のゲートの名称は、最下段を一号ゲート、以降、上段に向かつて二号ゲート、三号ゲート及び四号ゲートと呼ぶ。

五 村山下第一取水塔
ダム南岸に設置された、内径七・八七九メートル高さ二七・〇六一メートルの取水塔で、取水口七個(最下段は二個)を有し、それぞれの取水口のゲートの名称は、最下段の左を一号ゲート、右を二号ゲート、以降、上段に向かつて三号ゲート、四号ゲート、五号ゲート、六号ゲート及び七号ゲートと呼ぶ。

六 村山下第二取水塔
ダム南岸に設置された、内径七・〇〇〇メートル高さ二七・四〇〇メートルの取水塔で、取水口七個(最下段は二個)を有し、それぞれの取水口のゲートの名称は、最下段の左を一号ゲート、右を二号ゲート、以降、上段に向かつて三号ゲート、四号ゲート、五号ゲート、六号ゲート及び七号ゲートと呼ぶ。

七 山口引入れ水門
羽村線出口の山口引入れ導水路分岐点に設置された幅三・三二〇メートル、開度四・五八〇メートルの水門

八 山口引入れ量水せき
山口引入れ導水路出口に設置された幅七・六三六メートルの量水せき

九 山口第一取水塔
ダム南岸に設置された、内径七・二七三メートル高さ三五・一五一メートルの取水塔で、取水口一〇個(各段二個)を有し、それぞれの取水口のゲートの名称は、最下段の左を一号ゲート、右を二号ゲート、以降、上段に向かつて左を三号ゲート、右を四号ゲート、左を五号ゲート、右を六号ゲート、左を七号ゲート、右を八号ゲート、左を九号ゲート、及び右を十号ゲートと呼ぶ。

十 山口第二取水塔
ダム南岸に設置された、内径七・〇〇〇メートル高さ三三・九〇〇メートルの取水塔で、取水口五個を有し、それぞれの取水口のゲートの名称は、最下段を一号ゲート、以降、上段に向かつて二号ゲート、三号ゲート、四号ゲート及び五号ゲートと呼ぶ。

十一 山口引出し導水路立坑量水せき
山口引出し導水路の途中(山口第一取水塔より四四三・六メートル地点)にある立坑内に設置された幅一〇・九〇メートルの量水せき

十二 引入れ・引出し導水路及びこれに附属する諸施設

十三 その他ダム貯水池に関連する諸施設

(昭四八水管規程三三・平七水管規程一八・一部改正)

第二章 平常時の一般作業

(引入れ)
第六条 主任は、貯水池への引入れにあたつては、引入れ水量、濁度、各貯水池の貯水量の均衡度を考慮のうえ、適切に行なわなければならない。

(引出し)
第七条 主任は、浄水場への導水に当たつては、引出し水量について所長の指示を受けるとともに、境浄水場の水質試験結果に基づき取水塔ゲートを選定し、常に良質な水が正確に得られるようにしなければならない。
(昭五八水管規程三八・平二水管規程三七・平七水管規程一八・一部改正)

(排泥管バルブの操作)
第八条 主任は、点検整備又は水質保全上ダムの排泥管バルブを操作する必要があると認めたときは、所長の承認を受けて行なわなければならない。

(保守)
第九条 主任は、次の各号に掲げる事項を励行しなければならない。

一 ダム及び附属工作物等の状況を常に監視すること。

二 引入れ水門、取水塔ゲート、附属機械器具その他の設備を常に点検整備し、操作上支障のないようにすること。

三 ダム付近の漂流物を適宜取り除き、特に取水塔付近は常にごみ等のないよう注意すること。

四 所長の指示により、貯水池に薬品を注入すること。

(平七水管規程一八・一部改正)

(異常発生時の措置)
第十条 主任は、ダム及び附属工作物等に異常を認めたときは、すみやかに所長に報告するとともに、その指示を受けて必要な措置をし、その状況及びてん末を報告しなければならない。この場合において、緊急やむを得ないときは、自ら臨機に措置し、その状況及び結果をすみやかに報告するものとする。

(ダム日誌)
第十一条 主任は、ダム日誌に次の各号に掲げる事項を記入しなければならない。

一 ダム地点における天候、気温、降水量及び蒸発量

二 貯水池水位、貯水量及び水温

三 各貯水池引入れ水量

四 各貯水池取水量

五 その他必要な事項

2 前項第二号から第四号に掲げる事項は、毎日七時、十二時、十六時の観測値とする。

(平七水管規程一八・一部改正)

(定期測定)
第十二条 主任は、ダムについて、次の各号の測定又は測量をしなければならない。

一 浸透調査井水位 毎月一回

二 変位測量 毎年一回

(平七水管規程一八・一部改正)

第三章 出水時の作業

(制限水位の設定)
第十三条 ダムの余水吐からの放流は、原則として行なわないものとする。このため、毎年六月一日から十月三十一日に至る出水期においては、村山下貯水池で一七・五〇〇メートル、山口貯水池で一九・三五〇メートルの制限水位を設けるものとする。

(警戒時勤務態勢)
第十四条 主任は、次の各号のいずれかに該当するときは、必要に応じ、所長の承認を得て、警戒時勤務態勢を編成しなければならない。

一 気象庁から大雨注意報又は洪水注意報が発せられたとき。

二 国土交通大臣又は東京都知事が水防法(昭和二十四年法律第百九十三号)に基づき水防警報を発したとき。

三 その他必要と認めるとき。

(平七水管規程一八・平一三水管規程一・一部改正)

(警戒時勤務における処理事項)
第十五条 主任は、警戒時勤務態勢に入つたときは、直ちに次に掲げる措置を採るとともに、適宜その状況を所長に報告しなければならない。

一 必要な職員を招集すること。

二 山口引入れ水門、各貯水池取水塔ゲート類の点検整備を行うこと。

三 夜間作業に備え、照明燈その他必要な器具を整備すること。

四 水源管理事務所技術課と緊密な連絡を取り、貯水池の水位が満水位(第十三条で定める期間における村山下貯水池及び山口貯水池にあつては同条で定める制限水位)を超えるおそれがあると認めるときは、次の事項を依頼すること。

(一) 村山下貯水池からの取水量を最大量毎秒二〇・〇立方メートルとし、山口貯水池からの取水量を最大量毎秒六・二立方メートルとすること。

(二) 羽村線又は小作山口線への引入れを停止すること。

五 警戒時勤務態勢の解除とともに、平常時の作業に復帰すること。

(昭四八水管規程三三・平二水管規程三七・平七水管規程一八・一部改正)

(余水吐からの放流)
第十六条 主任は、やむをえず余水吐から放流する場合には、下流に被害を生じないよう十分に警戒し、連絡し、かつ、危険の生じるおそれのあるときには、予防措置を講じたうえ、実施しなければならない。

(事故発生時の措置)
第十七条 主任は、ダム及び附属工作物並びに貯水池周辺において事故が発生したときは、遅滞なく所長に報告してその指示を受けなければならない。

(警戒時勤務態勢解除後の措置)
第十八条 主任は、警戒時勤務態勢を解除したときは、使用機械器具の点検、注油、清掃及び修理を行なうとともに、次に掲げる事項を所長に報告しなければならない。

一 各貯水池の水位及び貯水量

二 ダム及び付属工作物並びに附帯設備の被害状況

三 その他必要な事項

附 則
この規程は、公布の日から施行する。

附 則(昭和四八年水管規程第三三号)
この規程は、公布の日から施行する。

附 則(昭和五八年水管規程第三八号)
この規程は、公布の日から施行する。

附 則(平成二年水管規程第三七号)
この規程は、公布の日から施行する。

附 則(平成七年水管規程第一八号)
この規程は、公布の日から施行する。

附 則(平成一三年水管規程第一号)
この規程は、平成十三年一月六日から施行する。

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